ななころびやお記

27歳国語科。「ことばを介して仲間とつながる」をテーマに日々奮闘中。国語の授業、中学生とのクラスづくり、部活運営、ちょっとした工夫などを中心にゆるゆると日頃の思ったこと、気づいたこと、思いついたことを書き綴っていきます。

【生徒主体の国語教室を目指して】挙手発言で創る全員参加型授業「一読総合法」のススメ。

光村の新教材、「花曇りの向こう」を例に、私が一番オススメする「一読総合法」から学んだ授業スタイルをご紹介します!

 

 

今から始める一読総合法

今から始める一読総合法

 

 

 

  1. 「あなたの発言が授業を深める」…発言記録は班員とチームで!
  2. 単元の導入は「題名よみ」から
  3. 「ひとり読み」でinput、「書き込み」でoutput
  4. 「読みの確認」で、難しい読みも教えあいながら答えを導く
  5. そこまで、「書き込みの数」をモニターさんに報告!「いくつっ!?」
  6. 今日は何について話合おっか?「柱立て」
  7. 「話し合い」スタート!協同的な学びをめざして…
  8. 締めは「感想とノート」で自分の時間に返す

 

1.「あなたの発言が授業を深める」…発言記録は班員とチームで!


「発言カード」を各班にひとつずつ取りに来てもらいます。

特徴的なのは、班員の記録をその日の代表(モニターと呼んでいます)が一手に引き受けることです。

そうすることにより、互いに励ましあいながら、少しずつ授業に参加してくれる人が増えます。

今年度も、5月にはクラス全員が、仲間に勇気づけられたことで自発的な「挙手発言」が実現したクラスが現れました。


 

2.単元の導入は「題名よみ」から


「今日から読んでいく作品の題名を板書します。」といって題名を板書します。

このとき多少もったいぶって期待感を煽ったりします笑。

「この題名から想像できること、頭に、心に浮かんだことを自由に語ってください。」

本文を読む前なので、題名から自由に想像したことなら、どんな発言も受け止めることにします。

たとえば

  • 「花曇り」ってなに?(疑問)
  • もやもやした花なのかも・・・(疑問に対する仮説)
  • きっと、雲の向こうに花が見えるみたいな話じゃない?(想像)
  • たぶんこれは物語だとおもう(ジャンル)
  • 曇りだから、どんよりしてるのかな。(想像)

などなんでもとにかく引き出します。

どんな話だろう…??と、期待が高まってきたところでプリントを配布します。

 

3.「ひとり読み」でinput、「書き込み」でoutput


時間は5分程度。

プリントは、行間を開けて場面ごとに印刷しておきます。

(今回の『花曇りの向こう』は、教科書p.27 l.15「ばあちゃんはなんでも梅干しでよくなると思っている。」までが1回目の授業)

広めに行間をとった本文を静かによみ進めながら、

  • 心にとまったところ
  • 登場人物や場面の情景について気づいたこと
  • 関連して想起した自分の経験
  • わからないコトバ

などに線を引かせ、自分の思いを横に「書き込み」させます。

この段階では思考の言語化なので、コンパクトに、書きやすい言葉でとにかくたくさん書き出させます。

自分の思いや考えを言語化する過程で、自分の考えを整理できます

ひたすらアウトプット、アウトプット、アウトプットです。

(先日の記事にも関連2016/06/03:書評:赤羽雄二『ゼロ秒思考: 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』)

 

あるいは、そこから発展した考えが生まれたりするのも「書き込み」のいいところ
 

4.「読みの確認」で、難しい読みも教えあいながら答えを導く


4-5行で区切って、希望した子に音読してもらいます。

当然つまったり間違ったりするわけで、そこでストップをかける必要が出てきます。

まずは、「周りの人、教えてあげて」

それでも厳しいようなら、ヒントを出したりします。

その過程の中で、全員が正しい読み方を大人の力を借りずに助け合いで習得できます。


 

5.そこまで、「書き込みの数」をモニターさんに報告!「いくつっ!?」


発言カードに書き込みの数を書かせてあげます。

「10個~」とか聞こえて来たときに、「すごいねー!」といった即時のフィードバックができるととても嬉しそうにしてくれます。


 

6.今日は何について話合おっか?「柱立て」


発言がとてもたくさんでるので、整理しないと、それはそれはワケがわからないことになります笑。

そこで、大まかな話し合いの柱を決めます。

これは、参加者が決めるのが理想だと思うので、最低限

  • ことば(表現など)

というのだけはこちらから提示して、生徒から募ります。

だいたい、

  • 明生
  • ばあちゃん

など登場人物についての柱がたちますが、

  • 梅干し(キーアイテム)
  • 空(情景)

などといった柱が立つこともあります。


コマかいのは「その他」としてまとめたりします。


 

7.「話し合い」スタート!協同的な学びをめざして…


柱立てに沿って話し合いを進めていきます。

「明生」について発表してくれる人、と聞くと8-13人くらい挙がります。

(3年前に2年生の実践で書いたブログでは6-8となっていたので、1年生の意欲ってやはりすごい^^)

書き込みで、思考は言語化されているので、あとは勇気が出れば、それを踏み台に頑張ってくれます。

そして、「発言予約」を取ります。

「他の人は横から入っておいで」と添えることも忘れずに。

 

1人目 → 1人目の意見に横入り(つけたし・疑問・反論) → 2人目 → 2人目の意見に・・・と進んでいきます。

1人目「十行目の、『転校なんて、明生、慣れたもんやろ』というところで、おばあちゃんは何もわかってない!」

1人目へのつけたし「僕もそう思います、大人はわかってない!」

1人目へのつけたし②「私は、それもあると思うけど…おばあちゃんは、あえて元気づけてあげてると思う。」

1人目へのつけたし③「私もそう思う、おばあちゃんやさしいなって思います。」

といった具合に。

 

なにしろ、非常に多くの発言が出ます。

したがって、授業者は発言の位置づけをします。

その生徒はこの意見に対して、賛成なのか反対なのか誰への共感か反論か、ミクロ視点かマクロ視点か、自分の意見か記述されていることかなどを価値づけながら、結んでいきます。

ちょうど、書き上げた文章に見出しをつけていくような感覚・・・ホワイトボードに並んだポストイットを囲んで、グルーピングするような感覚・・・とでも言いましょうか。

これが難しいのです、とっても^^;

 

発言に発言が重なり、足りないところ、押さえたい表現などが抜けたらヘルプは出しますが、だいたいは彼らが出してくれるので、あとは整理します。

子どもたちは、聞きながら「発言メモ」をとり、聞いたコトバもまた、自分のコトバに噛み砕いてプリントに書かせます。


 

8.締めは「感想とノート」で自分の時間に返す


話し合いを終えて、「気づいたこと、感じたこと」を感想にまとめなさいと指示を出します。

時間は5分。

授業に出たことを踏まえて、さらに発展させた自分の思いや考えをかければさらにgoodと話しています。

並行して板書をすすめ、ノートはできるだけ子どものコトバでまとめ、閉じさせます。

最後にプリント回収で授業終了!

ひとことふたこと次をほのめかす言葉をのこして「ありがとうございました」


なかなか、忙しい授業だなぁと思うのですが、今はこんな感じです!

みなさんはどのような授業をされているのでしょうか。

もちろん、自分で編み出した技ではなく、諸先輩方からの学びをパッチワークのようにつぎはぎした授業実践です。

 

なお、「一読総合法」の大元はこちら↓

児童言語研究会(児言研):http://www.jigenken.com/